COLUMN

2019.01.04

試行調査の速報結果が公開されました。

 昨年11月10日、11日に行われた試行調査(プレテスト)のマーク式問題における速報結果が、大学入試センターのホームページで公開されています。

 

 大学入学共通テストの導入に向けた平成30年度試行調査(プレテスト)マーク式問題に関する実施状況(速報)について(https://www.dnc.ac.jp/news/20181227-01.html

 

 今回の試行調査の問題は、各科目の平均得点率が5割程度になるように作成されました。速報結果によると、平均得点率が5割に満たなかったのは、数学2科目と理科3科目でした。数学Ⅰ・Aは34.54%、数学Ⅱ・Bは44.89%、物理は38.86%、地学は42.65%、最も低かったのは生物で32.63%でした。一方で、地理Bや世界史B、リスニングの平均得点率は6割前後であり、科目間での難易度の差が目立つものとなりました。

 

 大学入試センターは、平均得点率が低かった5科目について検証結果を公表しました。数学2科目については「数学的な問題発見・解決の全過程を重視して出題したが、それに伴う認知的な負荷がまだ高かったものと考えられる」としました。

 

 理科3科目については、物理は「さまざまな分野・領域から小問単位で知識の理解を問う第1問の正答率が予想よりも伸びなかった。新しい出題形式も影響したものと考えられる」、生物と地学は「科学的な探究の過程をより重視した問題を出題したが、実験・観察・調査を行い、その結果をもとに考察するという学習経験の不足が伺える結果となった」と分析しました。

 

 今後、大学入試センターは、3月末に記述式問題の結果を踏まえた正式な試行調査の実施結果報告書を公表し、4月初めには、各教科・科目における問題のねらいや実施方法などに関する通知を出す予定です。

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